備忘録

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血債の塔

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シンガポールの戦争記念公園に、血債の塔と呼ばれる塔が建っています。第二次世界大戦中、日本軍に虐殺されたシンガポールの人々を追悼するために建てられた慰霊碑です。正式名称はMemorial to the Civilian Victims of the Japanese Occupation(日本占領時期死難人民記念碑)と呼ばれ、四本の塔はそれぞれ華人、インド人、マレー人、ユーラシア人を表しているそうです。

シンガポールにこのような塔が建っていることを知ったのは、子どもの頃に戦争の漫画を読んだ時でした。外国というものの存在すら知らなかった自分にとって、 かつて日本が世界中を相手に戦い、殺し殺され、壊滅し敗北したという事実は衝撃的でした。現代の平和なシンガポールに住んでいると、かつてこの地に日本軍が侵攻し、暴虐の限りを尽くしたという歴史を忘れそうになります。実際、若い人の中には知らない人もいるかもしれません。しかし、このような悲劇を二度と繰り返さないためにも、かつてこの地で戦争があったという事実は心の片隅に留めておくべきでしょう。

日本人観光客がほとんど訪れないその場所は、Raffles Hotelのほど近くにあります。